今日の記事は微分方程式についてです。
微分自体は高校数学の範囲ですが、微分方程式は含まれていません。
この記事では微分方程式の意味と簡単な例の解き方を見ます。
微分方程式の意味
微分であらわされる量
微分とは、微小時間での変化量のことをいいます。
微分であらわされる量は数多くありますが、代表的な量として速度・加速度があります。速度は位置の時間微分、加速度は速度の時間微分に対応しています。
これは過去の記事で扱いました。
このような量の間に成り立つ関係式が微分方程式です。
例えば
という関係式も微分方程式の一種です。
さらにニュートンの運動方程式も微分方程式です。
微分方程式は解けるのか
微分方程式を解くとは、考えている変数をパラメータの関数として表示することをいいます。
ばねの運動方程式の例だとから
を導出することを言います。
ただ適当に微分方程式を書き下しても、それが解けるとは限りません。
一見簡単そうに見える方程式でも、答えが複雑になることが常です。
例えばは
を解の一つに持ちます。*1
特殊な例だと、微分方程式を簡単に解くことができます。
そういった例を見てみましょう。
簡単に解ける微分方程式
一階微分のみを含む微分方程式
まずはを解いてみます。
両辺をyで割ってからxで積分します。
右辺はですから、僕らの欲しい解は
となります。
定数係数の二階微分方程式
次はを解きます。ただし、a,bは定数であり
とします。
このような微分方程式はであることに気付くと簡単に解けます。
そう、を
の異なる2解とすれば
が一般解となります。
まとめ
- 微分方程式とは、微分であらわされる量の関係式
- 微分方程式が単純な形をしていても、その解も簡単になるわけではない
- 特殊な微分方程式は簡単に解くことができる
*1:このようなx(t)はエアリー関数と呼ばれている